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『満たされた気持ちで帰って欲しい』

幸せな魔法がかかる場所 みぃつけた

埼玉県川越市。小畔水鳥の郷公園からほど近い、おいせ橋通りに沿って佇む一軒家。
真っ白な外壁に陽光が降り注がれ、その光に誘われるように訪れたのが、
『café Trill』さんとの最初の出会いでした。

『カフェ』という場所に求めるもの。
それは、居心地の良い空間だったり、日常と離れた開放感だったり、
集中したい時間だったりと、人それぞれに色々な想いを持って訪れる人も多いと思います。
そして、そのような場所で香り豊かな美味しいコーヒーと出会えたら。
心躍る可愛いデザートと出会えたら。
心温まる素敵なスタッフの方と出会えたら。
『café Trill』さんは、とても優しい場所です。
そんな『café Trill』さんの素敵な魅力について、お伝えしていきます。

階段を上ってドアを開けた瞬間に目にはいるシフォンケーキや、
タルト・シュークリームに、ジャムや蜂蜜。

その光景に、香りに、一瞬でトキメキます。
テイクアウトもされています。

店内に入ると、想像を超える天井の高さに驚きます。

先ず、空間が素晴らしいです。

季節ごとに変わる絵画作品。
店主の高見澤さんのお父様が提供している絵画。
そして、その絵画の選択もお父様だそうです。
季節感溢れる作品、店内にそっと寄り添う作品。
それは、まるで美術館にいるような感覚にもなるのですが、
単純に「絵っていいなぁ」と、感じてもらえれば!と、高見澤さんは言う。
あ!なんか綺麗だなぁ。好きだなぁ。
ふと顔を上げると、そんな気持ちになれるような・・・
日常、あまり絵画に触れる機会のない私にとって、
カフェに絵画がある!ことで、とても豊かな気持ちになります。

また、とても美しいガラス工芸に目がいきます。

その作品たちは、店主の高見澤さんの作品です。
高見澤さんは、元々ガラス工芸のアーティスト。
多摩美術大学、クラフトデザインガラスコースをご卒業後、
7年前までガラス工芸の作品を作っていたそうです。
小さい頃から、綺麗なモノが大好きだったという高見澤さん。
そして同じくらい空間を作ることが大好きだったそうです。
昔から作ることが好き。
ただ、とにかく空間が作りたい!という想いが強く、
何かを作れれば良かったと。

高校は、家政大学の付属だった為、図書館には、
デコラティブな美しいケーキの作品がのっている本がたくさんあり、
それらの本を見るのがとにかく大好きだったそうです。
また当時は、洋菓子作りにもはまっていたので、
卒業後の進路の際には、キラキラ輝くガラスに携わるガラス工芸をしようか、
本の中でたくさん夢見た製菓の道に行こうか、迷ったそうです。

まさに運命の別れ道ですね。

悩んだ結果、当時は、ガラス工芸の方が向いていると思い、
製菓の道ではなく、ガラス工芸の道へと向かったそうです。
そしてガラス工芸の世界で、キャリアを築きあげてこられた高見澤さん。

ガラス工芸とカフェ経営。
高校時代、進路の岐路に立っていた、その両方。
巡りめぐって、高見澤さんの元へ戻ってきた気がしました。
本当に強い想いは、きっと絶妙なタイミングでその場面が、
用意されるのだと思いました。

もちろんその想いに見合う覚悟が備わっていないと、
せっかくのご縁に、気づけないのかもしれないです。
高見澤さんは、カフェを始めるにあたり、数年の準備期間を設け、
スクールに通い、現場で研修を積み、
一つ一つ丁寧に作り上げてこられたそうです。

元々、作家をしていたころは、ほぼ工房にこもりっきり。
ギャラリーに用事がある時に東京に行く。
いつも同じ場所にいるため、煮詰まっていたそうです。
だから、外に出て途中でカフェに行くことで、
息抜きになりボーっと出来る、違った環境で作品のことを考えられる、
高見澤さんにとってカフェとは、シェルター的な場所だったそうです。

だから、高見澤さんがカフェを作る立場になった時、
お客様にとって『満たされた気持ちで帰って欲しい』
その為にどうしたらよいか?を追求することに。

その一つが、ケーキのデコレーション。
「お客様にお出しした瞬間のお客様の華やぐ表情が好き。
その為のケーキであり盛り付けであると考えています。」
アートとカフェの融合がまさにここにも見られます。
高見澤さんの美的センスと細やかさ、ガラス工芸をされていた時の感性が、
活きているように思います。

café Trillさんのケーキといえば、『シフォンケーキ』です。
ふわっ柔っ。
とても美味しいのです!!
その美味しさの秘密が知りたい。
高見澤さんにお話しをうかがうと、
「配合を工夫して、お客さんに食感や味の変化を楽しんで欲しい」

配合に拘りがあるそうです。

また種類を、シュークリーム・タルトとシフォンケーキに絞り込むことで、
研究時間を確保。
一番美味しくなる工程の瞬間を研究。

「混ぜ方一つで変わりますよ」と。

「気持ちがはいるから」
嬉しい気持ちで作る
幸せな気持ちで作る

それが、一番大切にしている拘りだそうです。

その言葉を聞いてハっとさせられました。
なるほど。
高見澤さんのケーキやドリンクは、魔法がかかっています。
いただくと、幸せな気持ちになるのです。

最後に、
私は、人に色を尋ねるのが好きで、
高見澤さんにも、うかがってみました。

好きなカラーはなんですか?

「白が好きですね。心が静まるので。綺麗な物を見るのが好きだから、
白は、そういった意味でも大好きな色で、見たい色です」

透明感溢れる高見澤さんにぴったりの色だと思いました。

心穏やかに、日常の時間を忘れさせてくれる場所。
心豊かに、エネルギーをチャージしてくれる場所。

そんなcafé Trillさんで、素敵な時間を過ごす日は、
きっと幸せな魔法がかかることでしょう。

 

– INFO –

店名 café trill(カフェトリル)
電話番号 049-232-5588
住所 埼玉県川越市吉田新町2-12-14
駐車場 あり
営業時間 11:30-19:00
定休日 毎週火曜/第1・第3水曜
HP https://www.cafe-trill.com/